実家の片づけ その2
私の場合は 実家を処分して 母を呼び寄せることになったわけですが、「持って行く物・行かない物」の選択が何よりの悩みどころ…今回は その線引きについてお話ししたいと思います。
ポイントは「非常持ち出し袋」
以前コラムで 片付けの第一歩として 「非常持ち出し袋を作りましょう」とお伝えしました。
人間 一番大切なのは命。物は二の次。
そのことを踏まえた上「いざという時 この袋さえあればなんとかなる…」と思える厳選した物を入れるようにすると、本当に大切な物が見えてきます。
私の実家の場合でも まさに母に「非常持ち出し袋」を作ってもらうことから始めたのです。
この場合は 救急グッズなどの雑貨類は必要ありませんが
★印鑑・通帳・証書類などの 重要書類
★大切な思い出の品一品
とにかく「これさえあれば 全てを失っても生きていける」と思える品を考えてもらいました。
母の答えは「顔を知らずに育った 亡母親の写真」
命の次に大切な物を選んだ安心感の元、あとは 使用頻度別にどんどん 選別していったのです。
★「3年使わなかった物は おそらくこの先もほぼ使う機会はない」という法則があります。
その法則に従いながら、前回もお伝えしたように 引っ越し部屋以外の家中を開放し 知人に貰って頂いたり 買って頂いたりすることで、愛着があったけれど持って行けない物が どこかで再生されていく安心感を得ることもできました。
常に知人や友人が訪れて賑やかだった母の家…
母があの町からいなくなってしまうと灯が消えたようになる…と口々に言われました。
実家を新しい住人に引き渡し その夜は町でただ一軒のホテルに泊まって いよいよ出発の朝
窓からホテルの入り口に目を落とすと、そこにはなんと60人もの人達が見送りに来て下さっていました!!!
「まるで 兵隊さんの出征のみたいやで~~~」
涙涙の感動の別れの朝でした。
「人間 あの世に持っていけるのは、集めた物ではなく 与えた物」
という言葉が 自然と心の中で響きました。
母は埼玉でも 友人を作り 周りから 慕われ可愛がられました。
介護し看取った今、あんな生き方がしたくて 今私は 「松坂貴久子きらめきサロン」を展開しています。