涙を力に
先日の老人施設での朗読コンサートでも、皆さん 待ちわびていて下さいました。
私達を まるで「我が子」を迎えるような笑顔で出迎えて下さったお父さんお母さんたち…
今回は 手遊びの時間を進化させ、初めて「座ったままできるヨガ」をプログラムに取りいれてみました。
20年ぶりに たまたま再会したママ友が、なんと「ヨガ療法士」の資格を持っていて
「桜と猫とお陽さまと」にお誘いしたのです!
こうして思いをひとつにする良い仲間がどんどん増え、引き寄せの法則を感じざるを得ません。
そのヨガのコーナーも大好評で終え、最後のコーナーは皆さんの一番のお楽しみ「みんなで歌おう」
季節を感じる童謡に始まり 演歌あり 往年のヒット曲あり
締めは必ず「知床旅情」と「ふるさと」
御一人御一人にマイクを向けていると すすり泣きの声…
いつもの 涙もろいお父さんでした。
「ありがとう!ありがとう!」と言いながら 涙をいっぱい浮かべておられました。
その「涙から力」を頂きます。
私達こそ「ありがとう」とお伝えしたいです。
「涙から力」といえば、
私は仕事で 葬儀の司会を仰せつかることがあります。
その現場に寄っては、故人の御生涯を 開式前に 御葬家に短時間で取材し、文章を作成し、式中でナレーションする という
かなり遣り甲斐のある内容が含まれることがあるのです。
悲しみの底におられる御葬家に寄り添い、取材する→
渾身込めて 御生涯をドラマチックな文章に仕上げる→
聞く人の心に響く声でナレーションする。
お会いしたこともない故人の 生きてきた貴重な道程…
それを 私ごときが短時間で纏めることは大変恐れ多いことですが、
故人から力を頂く思いで 集中します。
開式前に御葬家の皆さんに 作成した文章を チェックして頂くために聞いて頂きます。
ナレーションを始めると、御葬家の皆さんのお顔が 次第に 柔らかく清々しく変わっていかれます。
目に涙をいっぱい浮かべ、「こんなに素敵にまとめてくれてありがとう。故人もきっと喜びます。私達も救われました。本当にありがとう」と…
その涙が、私にどれほど力を与えてくれるか知れません。
その力で、いざ本番。
会場中の皆さんが 故人の御生涯を ありありと思い巡らせながら 偲んで下さるように。