楼蘭ず朗読会
主宰は私の朗読の先輩 白石(大木)智香子さんと岡澄江さん。その二人が毎年 春爛漫のこの季節に 朗読家と音楽家をゲストに迎えて開催し続け コロナでの3回のやむない中止を経て 今年で12回目。
1年前にお声がけ頂いた時は身が引き締まる思いでした。
25分間 各自が読みたい物を持ち寄ってみたら いずれも「夫婦の物語」でした。
私が選んだのは 向田邦子作「かわうそ」
気忙しくて愛嬌があって 小賢しいけど憎めない「かわうそ」にそっくりな妻に翻弄される夫…
庭を眺めながら空想や思い出が交錯する物語。BGMは、朗読ユニットを組んでいる寺田理恵子さんのお嬢さんで音楽家の「ゆりえ」さんにお願いしました。
私は常に 感情もその人自体もひいては世の中も 単色ではなく「曖昧模糊」「闇」を表現できるようになりたいなぁ と目指しています。
◆ちょっと毒のある向田邦子の「かわうそ」貴久子さんバージョンは、滑らかな言葉の流れの中でイメージが浮かびました。
◆「耳の後のジジジ」
「夏みかんを上に持ち上げる」
まさしく、今の私に刺さりましたー。
「クラス会で受診が遅れた、それを秘密にしなければ…」
自分にもあった気が…恐ろしや!
大事に至らなかっただけ…。
ひょっとして自分にも起こるかもしれなかったと感じた作品でした。
◆人には誰しもグレーな所があり、だから惹きつけられるのかもしれませんね。
不穏なBGMも想像力をかき立てられました。
更に精進していきたいと思います